洗濯終わりの服を見たら、縮んでしまっていた！というショッキングな経験をしたことがある方は多いはずです。縮んでしまった服はなかなか元に戻らないため、困ってしまいますよね。そこで今回は、洗濯で衣類が縮んでしまう理由と、縮んだ衣類を復元するための方法を素材別にご紹介します。大切な衣類を縮ませないためにも、ぜひ最後までご覧ください。

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天然素材の服が縮む理由と対処法

まずは、天然素材を代表するコットン素材を例に挙げて、天然素材の服が縮む理由と対処法を解説します。

天然素材（コットン）の服が縮んでしまう理由

コットンは、生地を加工する際に繊維が強い力で引っ張られています。この負荷がある分、洗濯で濡れたコットンが乾いていくときに元の形に戻ろうとして縮んでしまうのです。近年では、天然素材の縮みを防止するための加工が施されていることも多いため、縮まない衣類も多いですが、中には加工が不十分な場合もあるため、縮みにはくれぐれも気をつけなければなりません。

縮んだ天然素材の服を復元する方法

コットンを始めとする天然素材が縮んでしまっても、そのまま着用していれば元のサイズに直っていきます。しかし、急いで元に戻したい場合もあるはずです。そんな時は、柔軟剤を水で薄めて洗面器などに入れ、縮んだ服を中につけ置きしましょう。30分程度置いたら、軽く水気を絞って縮んだ部分を引っ張り、形を整えてから乾燥させてください。

毛素材の服が縮む理由と対処法

毛素材とは、ウールのように動物の毛を利用して作られている素材です。ニットやセーターにもよく使われている素材ですが、洗濯したら縮んでしまった…という方も多いのではないでしょうか。ここでは、毛素材の服が縮む理由と、復元する方法をご紹介します。

毛素材の服が縮んでしまう理由

毛素材の服が縮むのは、フェルト収縮と呼ばれる現象が原因です。ウールなどの毛素材が濡れてしまうと、生地表面にあるキューティクルのような部分が、水を蒸発させようとして開いてしまいます、その結果として、開いたキューティクルが洗濯の際の摩擦で絡んでしまい、初めはバラバラだった繊維同士が癒着することで、縮みが発生してしまうのです。

縮んだ毛素材の服を復元する方法

毛素材の服が縮んでしまったときには、ヘアトリートメントを活用しましょう。洗面器におよそ30度のぬるま湯を張って、500円玉大のトリートメントを溶かします。しっかり溶けたら、縮んだ服をネットに入れて洗面器に浸します。

 

1〜2時間ほど浸けこんだら、軽く水を絞って大判のタオルに挟み、垂直に押すような形で脱水しましょう。ある程度の水分が取れたら、優しく引っ張って形を整えてください。仕上げは、風通しの良い日陰で平干しするか、スチームアイロンをつかって乾かしましょう。

化学繊維の服が縮む理由と対処法

化学繊維を使用している服は、比較的縮みにくいといわれています。しかし、レーヨンは化学繊維の中では最も縮みやすい素材です。レーヨンが縮む理由や対処法を解説します。

化学繊維の服が縮んでしまう理由

化学繊維の服は縮みにくいといわれていますが、乾燥機の熱を当てられながら引っ張られると、繊維が縮んでしまうケースも珍しくありません。また化学繊維の中でもレーヨンは水濡れに弱く、水を含むと糸の形状が大きく歪み「膨潤収縮」と呼ばれる現象を引き起こします。

縮んだ化学繊維の服を復元する方法

レーヨンが水濡れして縮んでしまった場合は、一度自然乾燥させた後に、スチームアイロンの熱を当てながら形を整えましょう。ただしこの方法でも、なかなか形が戻らないケースがあるため、レーヨンはできるだけ水に濡らさないように注意してください。

まとめ

天然素材、毛素材、化学繊維の3つに分けて、腹が縮んでしまう理由と縮んでしまったときの対処法を解説しました。服は、素材の持つ性質によって、縮む理由や縮み具合が異なります。また、今回復元する方法を紹介しましたが、完全に元に戻るかどうかはお約束できません。お手入れの際には、事前に必ず洗濯表示を確認しましょう。最初から縮みを防いで、大切なお洋服をきれいに長持ちさせてくださいね。